経済活動が停滞している時にどの業界に転職するかを決めるポイント
転職で業界を選ぶときには、景気の影響を受けにくい業界を選ぶのがベストです。どの業界も景気の変動に影響を受けるものですが、不景気に比較的強いとされているのは、日常生活に深くかかわっている業界です。
たとえば、食品は生活する上で欠かせないので、食品業界は、不景気にも強い業界と言えます。
農林水産省が発表した「令和3年度 食品産業動態調査」によると、食品業界の出荷額は36兆1599億円で、2010年の30兆4280億円と比べると、かなり拡大していることがわかります。新型コロナウイルスが拡大しても、大きく影響を受けることはありませんでした。
電気やガスの業界も生活に欠かせません。東日本大震災の影響で、原発が停止し、収益は大きく落ち込んだものの、2015年以降は黒字になっています。電気料金を値上げしても、電気を使わなくなる人はいないので、安定した利益を確保でき、不景気にも強いと言えます。
日常生活に欠かせない分野を担う業界の3つ目は、通信業界(情報通信業)です。スマートフォンやインターネット回線は、現代社会になくてはならないものになっています。通信業の固定通信回線を取り扱うのは、NTT東日本及び西日本、移動通信を手掛けるのは、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクなどです。
その他に、景気の影響を受けにくいのは、医療メーカーです。景気が良いかどうかにかかわらず、病気になれば、薬や手術が必要になります。また、薬の開発に成功したメーカーでは、その後の20年間、ライセンスが守られ、独占販売が可能になるというのも強みです。以上のことから景気が悪いときの転職は、こういった業界に注目してみるのも一つのポイントです。